Projects 施工実績
兵庫県淡路島|築165年の古民家を受け継ぐ、梁が息づく古民家リノベーション
兵庫県淡路島の山手に佇む、築165年の古民家。
祖父母から受け継いだこの住まいには、代々の暮らしの記憶が静かに積み重なっています。
「家族の歴史を感じられる場所として、この家を未来へ残したい」
——そんな想いから、この古民家再生は始まりました。
歴史を受け継ぎ、快適に暮らすための再生
広い田舎家ならではの冬の厳しい寒さと夏の熱気は、長年の悩みでした。
増改築によって本来の魅力である梁は天井裏に隠れ、
中庭や建物全体の維持管理にも課題を抱えていました。
一方で、この家には築165年という時間を支えてきた力強い梁や柱、
ゆったりとした空間構成など、受け継ぐべき価値が数多く残されていました。
河原工房では、古いものをただ新しくするのではなく、
建物が持つ風格や歴史を丁寧に読み解きながら、
現代の暮らしに合わせて整えることを大切にしています。
土間を取り戻し、古民家らしい迎えの空間へ
玄関まわりでは、床上げされていた土間を見直し、本来の姿へと戻しました。
土間と長式台がゆるやかにつながるこの場所には、
かつてこの家で営まれていた暮らしの気配が宿っています。
覆われていた大黒柱をあらわしにし、柱や土壁もあえて意匠として残すことで、
165年という時間の積み重ねが静かに伝わる佇まいとなりました。
玄関横には来客用のトイレも新設。親戚や友人が集まる機会にも配慮し、
古民家の趣を損なわないよう、おもてなしの動線も丁寧に整えています。
梁をあらわしにし、古民家本来の美しさを取り戻す
今回のリノベーションでは、大屋根全体に断熱材を施工。快適性を高めるとともに、
長年天井裏に隠れていた梁を一気に解放しました。
黒く艶を増した古材と新しい無垢材が響き合い、
古民家ならではの力強さと温かみが共存する空間が生まれています。
家族や人が集う、オリジナル造作のキッチン
キッチンはオリジナルの造作を採用しました。
落ち着いた左官仕上げの壁面と、歴史を刻んだ梁や柱が静かに調和し、
現代の使い勝手の中にも手仕事の温かみが感じられる場所になっています。
心地よさを整えた洗面・浴室空間
水まわりは、親戚一同が集う機会も見据えながら、使いやすさと快適性を軸に計画しました。
洗面室はゆとりあるスペースへと再構成し、造作の洗面化粧台を設えました。
置き型の洗面ボウルと落ち着いた色味の水栓を組み合わせ、
日常の中にひとつ特別感を添えています。壁と床にはタイルを用い、
機能性だけでなく素材の表情も楽しめる仕上がりに。
浴室にはTOTOの最上級システムバス「シンラ HLシリーズ Rタイプ」を採用。
従来より広さにゆとりを持たせ、断熱性・清掃性を高めながら、
一日の終わりに身体をゆっくりと休められる場所へと整えました。
時を重ねた住まいに、新たな時間を紡ぐ
祖父母から受け継いだ築165年の古民家。
梁や柱、古材の風合いを大切に残しながら、
断熱性能や水まわり、外まわりの環境を刷新し、
これから先も快適に使い続けられる住まいへと生まれ変わりました。
古民家が持つ時間の深みと、現代の暮らしに必要な快適性——
その両方を丁寧に重ね合わせながら、この住まいは
これからも淡路島の風景の中で、静かに新しい時間を刻み続けていきます。
- 築年数
- 築165年
- エリア
- 兵庫県
- 費用
- 3800万円