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Column

古民家学校 Re-Minka LAB(Re 民家ラボ)5月 | イベントレポート | 船坂

古民家リノベーションワークショップ、はじまりました!

5月最後の土曜日、

やわらかな陽ざしに包まれた古民家で

第一回目の古民家学校、「ReMinka LAB(リ・ミンカ・ラボ)」を開催しました!

舞台は、河原工房が所有する築150年以上の歴史をもつ古民家。

茅葺屋根が目印の、伝統工法で建てられたこちらを舞台に、

「古民家を直すことを通して、人と人、人と暮らしをつなげたい」

そんな思いで始まったこの取り組みに、幅広い世代の参加者様が集まりました!

船坂の古民家に集合し、ReMinka LAB スタート!

弊社の所有する古民家のある船坂は、

西宮の北部の山口町の南端に位置する小さな集落です。

午前10時。河原工房の所有する古民家に集まった参加者のみなさまを前に、

まずはスタッフや棟梁からのご挨拶。

そして、イベントの趣旨説明が行われました。

この古民家は、私たち河原工房が所有し、

これから修繕していこうとしている建物です。


けれど、ただ私たちだけで直して終わりにするのではなく

「一緒に直す」「一緒に関わる」という体験を通して、

より多くの方に古民家の魅力を知ってもらいたい。


そして、修繕が完成した時点で終わるのではなく、

その先もこの場所を通じて人と人がつながり、

想いを共有し続けられるような、

あたたかなコミュニティを育てていきたい。

そんな想いを込めて、今回のReMinka LABを開催いたしました。

続いては、参加者同士の自己紹介タイム。

「古民家に住むのが夢で」「DIYに興味があって」など、

さまざまな想いやきっかけを持った方のお話が聞けて、

あちこちで会話がはずみ、会場が一気にあたたかな空気に包まれました♪

日本の家づくりに息づく“継ぐ”という思想——古民家座学「壊さず継ぐという思想」

午前のプログラムは「古民家座学」からスタートです!


座敷に集まり、参加者のみなさんは

畳の上に腰を下ろして、真剣な表情で耳を傾けます。

今回のテーマは、「壊さず継ぐという思想」

長く住み継がれてきた日本の古民家。

その背景には、

「壊さず、削らず、継ぐ」という

独特の改修文化や価値観があります。

 

日本に古くから伝わる修繕技術や美意識について、

実際の建物を前にしながら丁寧な解説がありました。


たとえば、傷ついた柱をまるごと取り換えるのではなく、

一部だけを継ぎ足して補修する「根継ぎ(ねつぎ)」という技法。


“完全に新しくする”のではなく、

“もともとの素材を活かす”という考え方に、

多くの方が深く頷かれていました。

また、欧米のように

「新しさと古さのコントラスト」を楽しむのではなく、

日本では「見立て」や「継承」といった文化が重んじられてきたというお話も。

「家を直すという行為は、次の世代に物語を渡していくこと」

その言葉に、参加者のみなさんも

静かに心を動かされている様子でした。

棟梁と一緒に、大工体験スタート!

 

座学のあとは、いよいよ実技体験。

ここからは実際に体を動かして、古民家を直す作業にチャレンジします!

まずは、茅葺屋根に使われていた茅(かや)のお掃除からスタート。

 

古くなった茅をみんなで力を合わせてまとめていきます。

「ここを片付けましょう!」「そっちは私が持っていきますね!」

自然と声が飛び交い、和気あいあいとした雰囲気の中で作業が進んでいきました。

茅をひとつにまとめて…

集めた茅は袋に詰めていきます。

なかなかの量で、皆さんフル稼働!

別のグループでは、敷地の雑草を刈っていく作業も進行。

黙々と手を動かすその姿に、古民家への思いが感じられました。

仕分けされた茅を、作業しやすい場所へまとめます。

地道な作業ですが、チームプレイでどんどん進んでいきます!

と、ここで茅をカットする道具(茅刈機)が出てきました♪

「初めて触る!」「これ何て名前の道具ですか?」

茅をカットする専用道具に、皆さん興味津々。

細かな調整が求められる作業も、ワクワクしながら取り組んでくださいました。

棟梁の指導のもと、お子さんも大人と同じように体験。

真剣なまなざしで、茅を切ったり運んだりしてくれました!

茅と同様に、集めた草も丁寧に短く整えていきます。

お次は、また古民家に戻りまして…

どんどんやっていきますよー!

壁に土壁を塗っていく作業を進めていきます。

まずは土壁の下地「竹小舞(たけこまい)」を編む作業に挑戦です!

壁の内側と、外側に分かれて、

棟梁の指示を聞きながら丁寧に進めていきます。

なかなか触れる機会のない土壁の下地である「竹小舞」。

編み方を一つひとつ学びながら、

竹の感触を確かめるように取り組む姿が印象的でした。

   

今度は、土壁の材料をつくる作業です!!

練る作業は想像以上に力が必要!

「これはなかなか重労働…」と笑いながらも、

皆さま、真剣に腕を動かしていました♪

今度は茅をカットして…

先ほど切った茅を、土に混ぜていきます。

これが土を強くし、壁材としての役割を果たしてくれます。

準備が整ったところで、ついに土壁塗りへ!

 

練った土を竹小舞に塗り込んでいきます。

重みのある土を手のひらで受け止めながら、

全身を使って、片面の壁を仕上げていきます。

皆さんとても楽しそうです!!

はじめはおそるおそるだった参加者の方々も、

だんだんと手つきがなめらかになり、夢中になって

作業されていました。

出来ました~!今回の作業はここまで。

土壁はしっかり乾かす必要があるため、

続きはまた次回のワークショップでやっていきましょう!(お楽しみに♪)


昼休憩は座敷や庭でのんびりと

  

お昼の時間は、縁側や座敷でそれぞれお弁当などを広げて自由に過ごします。

「やってみると、本当に家を”作っている”って感じがします!」

「土の香りが気持ちよかった」

「棟梁の話がきけて勉強になりました!」

気づけば自然と会話が生まれ、

午前中の体験の話や、暮らしのこと、

夢の話などが飛び交う和やかな時間に。


午後の部、開始!「畑しごと体験」♪

 

休憩を終えた午後は、気持ちを切り替えて畑エリアへ移動!

午前中に取り除いた茅(かや)を活かして、

畑の土づくりに挑戦です!!

こちらの畑、もともとは土だけの状態でしたが、

茅を細かく刻んで土に混ぜ込むことで、アップサイクルの一環として、

豊かな土壌を育てていきます♪

「こんなふうに古民家の素材が畑で生きてくるんですね!」

「暮らしの循環って、こういうことなんですね~」

という声も聞こえてきました。

畑づくりの作業を通して、

「手を動かすことの気持ちよさ」や「自然との距離の近さ」を

感じた方も多かったようです。

こちらの畑では、これから皆さんと一緒に野菜などを育てていく予定です。

将来的には、収穫したものをみんなで味わったり、

お持ち帰りいただいたり……

小さな自給自足の暮らしを、体験していただきたいと思っています。


農家さんの畑で、季節の恵みにふれる収穫体験

 

午後の後半は、近隣の農家さんの畑へ。

今回は特別に、季節の野菜を収穫させていただける機会をいただきました。

青々と育った小松菜を目の前に、

「わ〜!きれい!」「すごい立派ですね!」

と、あちこちで歓声があがります。

手に取ると、ふわっと土の香り。

そして、実りを手にするよろこび。

ほんのひとときですが

“畑のある暮らし”の豊かさを、五感で体感できる時間となりました。


最後はお茶を囲んで、座談会「これからの古民家暮らし」

   

一日の締めくくりは、座敷でほっと一息つきながらのお茶会と座談会

「今日一日で、暮らしの見方が変わった気がします」

「人との距離が近くて、なんだか心があたたかくなりました」

そんな言葉が、自然とあちこちから聞こえてきました。

社長からは、今後のReMinka LAB(Re 民家ラボ)の展望や、

これからの活動のご案内も。

この場所が、参加者それぞれの“何かの始まり”になってくれたら——

そんな思いがにじむ、

穏やかで前向きな時間となりました。


五感で味わった、古民家の一日。ありがとうございました!

ReMinka LABは、古民家を共に直すだけでなく、

「直す・学ぶ・つながる」ことを楽しむ体験ができる場です♪

今回は第一回でしたが、今後も毎月定期開催していく予定です。

誰かの「やってみたい」が、誰かの「できるかも」になる場所へ。

また次回、船坂の古民家でお会いしましょう!!

今度はあなたも、一緒に古民家を直しましょう!

次回のReMinka LABも、すぐそこに迫っています!

「今回参加できなかったけど、気になる…!」

そんな方は、ぜひ次回のイベントにご参加くださいね。

 

【次回開催】6月28日(土)10:00〜17:00

 ▶次回ReMinkaLABの お申し込みはこちら

ご家族やご友人とのご参加も大歓迎です!

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